モルヌピラビルはメルク社製のCOVID-19治療薬ですが、重症化リスクが高いCOVID-19成人患者に対する早期投与の有効性を英国で非盲検プラットフォームアダプティブ無作為化比較試験で検討し、入院・死亡が減少しないという結果が得られたとランセットに掲載されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36566761/
この論文を踏まえたと思われますが、EUの医薬品規制当局、欧州医薬品庁(EMA)はモルヌピラビルについて、COVID-19の治療薬としての販売を認めないよう勧告し、近いうちにEU欧州委員会が最終決定を行うようです。
当クリニックはモルヌピラビルが日本で特例承認される際に考察を行い投稿しています。
メルク社の臨床試験は被験者がSARS-CoV-2ワクチン非接種者という前提で、重症化リスクがあっても90.3%が重症化せず、死亡率は1.3%であると示している事になり、COVID-19が治療薬もワクチンも要らない疾患である事を証明していますので、そもそも緊急使用許可、特例承認する事が間違いだったという事になりますが、やっとEUが私の考察を後押ししてくれました。